築十数年のマンションの換気扇から異音発生!
何年か前にもレンジフードから「シャー」といった感じの金属が擦れるような音がし出しました。その時は、換気扇からモーターを取り外し、軸の隙間に大量に潤滑スプレー(CRC、556)を吹きつけて対処。
その時はそれで何とか耳障りな「シャー」という異音も収まりました。
ところが最近になって「シャー音」が復活!前回と同じように潤滑油を吹き付けましたが、止まる気配が無いどころか手で軸を回した時、なんとも嫌な感触が!!!
気が付いたら、この換気扇かれこれ15年以上も使ってるんです(^^; 調べてみると、換気扇モーターの寿命はだいたい10年!(5年以上もオーバー)これは買い替えか~
といっても「自分で直してみる!」がモットーなので、今回も何とか自力で直してみました(^^)/
レンジフードの詳細
- 富士工業製(FUJIOH)
- 型番:BFR-3B-735 SI(735は幅、Slはシルバー)
- 2003年ごろのモデル
- 生産終了品
- モーターなど補修部品なし
- モーター型番:90235061
異音の原因であるベアリングを交換
リサーチの結果、換気扇の異音の原因はかなりの確率でモーターのベアリングだそうです。モーター内部に2個のベアリングが有り、交換には専用の工具が必須。
ベアリングと専用工具を入手
■ 両面メタルシールド付き(6200ZZ)
2個セットなのに意外に安い!
■ ベアリングを外す時に使う工具。ベアリングプーラーといいます。
このモーターの場合100㎜でOK!手で回せて使い勝手がいい!
■ このタイプのプーラーも良く使われているみたいですが、使い勝手が不安定なうえにボックスレンチなどの工具も追加で必要なので却下。参考まで
換気扇からモーターを取り外す
最初に整流版を外します。この辺は普段から掃除で外しているので簡単。
次にフィルターの取り外し。これも簡単。
ファンカバーのネジは手で緩められます。
シロッコファンが回ってしまわない様に、①の辺りを手で押さえながら②のネジを外します。
シロッコファンを下に引っ張って外すと、モーターが現れます。ファンが硬くて抜けないときは、潤滑スプレーを軸の辺りに吹き付けてしばらく置くと抜けやすくなります。
ファンが外れたらコネクター2ヶ所を抜いて、モーターを固定しているネジ4か所を外しモーターを取り出します。
無事にモーターが外れました。(型番:90235061)入手はほぼ不可。
モーターを分解します
まず最初にシャフト(軸)に刺さっている黒いピンを抜きます。
注)カバーを先に分割してしまうと、シャフトが不安定になりピンが外しにくくなります。
①のようにシャフトの先をブロックなどに乗せ、金づちで真っ直ぐ打ち付けます。ハンマーのみでは②の状態が限界なので、適当な金属棒を当てがってハンマーで叩きます。適当な棒が無かったので今回は2.5のドリル歯をつかいました。
当方、集合住宅ので音が近隣に伝わりやすいので、カーペットの上に硬くて厚めのクッションを置き、その上に新聞紙などを敷いて、さらにその上にレンガブロックを置いて作業しました。
まぁ平日昼間の数分間なので大丈夫だと思っています(^^;
ドリル歯を金づちで打ち付けて、完全にピンを抜くことが出来ました。
3ヶ所の爪をマイナスドライバーを使って起こし、モーターケースを開けます。
爪の起こし方は、マイナスドライバーを画像のように引っ掛け、時計回りに回すと起きてきます。(爪は以外に柔らかいです。)
爪が外れたら、ケースの隙間に薄いものを差し込みこじ開けます。
無事にケースが割れました!
しかし、まだ片方のケースにローターがくっついてるので、手で少し力を入れてローターを左右に動かします。すると少しずつ外れてきます。
あまりにも外れない場合は、ケースの外からバーナー(ライターでも)で炙ると外れやすくなるそうです。ちなみに黒いワッシャーは金属製のスプリングタイプです。多少は熱を加えても大丈夫(^^)
いよいよベアリングを取り外していきます
まずは浅い方のベアリングから外します。
プーラーを画像のようにセットして、黒いボルトを手で回します。
右利きなので実際はこんな感じです。ものの15秒で外れました(笑)
深い方のベアリングです。こちらも拍子抜けするほど簡単に外れました!
上が古いベアリング。下が新品のベアリング。
新しいベアリングをシャフトに打ち込みます
ベアリングはシャフトに当てがってハンマーで打ち付けます。
注意:ベアリングの構造上、赤くしるしした部分以外を叩いてしまうと、破損の恐れがあるので、適当なサイズのパイプなどを使って打ち付ける必要があります。
水道用の塩ビ管(13㎜)が最適なようですが、用意していませんでした(-_-;) 代用できる物がないか家中を探し回って見つけたのが、蛇口の部品?ホースジョイント?使えそうなので・・・
深い方のベアリング取付け時はちょっと短いと思うので17mmのソケットも準備しました
※分かりやすいように叩く部分を赤く画像編集しています。
蛇口の部品はサイズがぴったり!
騒音問題も気になるので、こんな感じで手に持ったまま打ち付けました。深い方に関しては蛇口部品ではここまでが限界。ストッパーまでもう少し!
そこで17mmのソケットと蛇口の部品を養生テープで合体!
深い方もうまくいきました!
逆手順で組み立てて完成させます
黒いワッシャーを忘れずにセットしてローターをケースに格納しました。ケースの爪はペンチで折り曲げました。
試運転の結果はいかに!
弱運転時のモーターの音が殆どしなくなりました!!
今回の修理代:1,832円 ← 費用対効果バツグン!!
安っ!
しかも思ったより簡単でした(^^)/ ご参考まで~